いつもはほったらかしと思っていた。違った、見てくれていた。
先輩から後輩に、直伝されていく「姿勢」。
クラスに入って、最初に先輩から言われました。「勉強でなく、仕事のつもりの姿勢で机に向かいなさい」、「どんなときにも、恥ずかしくない姿勢でいなさい」、「後から入ってきた後輩に、教わったことを伝えていきなさい」。同じ釜の飯を食って、同じ屋根の下で生活して、先輩から直接教わって、自分も後輩に伝えていく。しかも、まず「姿勢」からです。これが、会計プロフェッショナルコースの大きな特徴だと思います。実は私は、入学するまで簿記ということを詳しく知りませんでした。初めて簿記の世界を知り、程なくして簿記大会。難しさを痛感しました。とはいえ、勉強はいつものとおりマイペース。すぐに森先生に目をつけられて呼び出されました。
モチベーションが下がったら、声をかけられる。
実際、クラスのメンバーは自分ひとりで勉強しているのではなくて、仲間のことを本当によく見ていると思います。面倒見のいい先輩が卒業していかれると、また誰かがリーダーになってみんなに目を配る。みな同じ目標に向かってますから、鼓舞しあうわけです。次のテストの出題予測をしたり、勉強の進捗が耳に入ってきたり、普通に会話をしているだけでも、勉強に意識がいく環境にあります。それでも、やはりほかに気が行ってしまうこともあります。すると、すかさず森先生から呼び出されるのです。
勉強を教える先生、教えない先生
森先生から簿記や会計のことを教わったことは、ほとんどありません。基本は独学。分からないときは先輩に聞く。それで皆、合格していきます。勉強を教える先生は、学校でもたくさんいると思いますが、教えない先生は森先生だけかもしれませんね(笑)。最初は、少し手を抜いても、森先生はほったらかしだし、絶対に気づかないと思っていました。ところが、見ているのです。少しサボると、すごく言われるのです。逆に、少し頑張ると、すごく激励される。勉強は教えないけれど、私がやる気があるかどうかは、どこに目がついているのかというくらい見てくださっているんです。そんな先生だからこそ、そんな仲間たちだからこそ、私はいまでも合格に向かって勉強し続けておられるのだと思います。